2020
12.25

社宅でよくある5つのトラブルまとめ 社宅問題の解決法と防止策も解説

企業・従業員の双方に大きなメリットをもたらす社宅制度。企業にとって社宅制度は、従業員の帰属意識を高めるだけでなく、採用活動を行う際の大きな武器となるでしょう。従業員にとっては、少ない負担額での暮らしを可能にする、魅力的な福利厚生といえます。

そんな社宅制度を運営していくなかで、どうしても避けがたいのが、生活空間ならではのトラブル。企業の社宅担当者は、各々のトラブルの性質を理解し、対処法と防止策を把握しておくことが不可欠です。

目次
1.よくあるトラブル①入居者のトラブル
 1-1.騒音トラブル
 1-2.隣人トラブル
 1-3.設備トラブル
2.よくあるトラブル②退去時のトラブル
3.トラブルを防止するには
 3-1.社宅担当者が気を付けること
 3-2.社宅担当者が入居者に注意喚起すること
4.トラブルを未然に防ぐ物件選びと管理方法

1. よくあるトラブル①入居者のトラブル

入居者トラブルとして考えられるのは、下記のようなケースです。

1-1.騒音トラブル

社宅の代表的トラブルなのが騒音トラブルです。

騒音トラブルの難しい点は、音の感じ方が一律でないことにあります。ある人にとっては、全く気にならない音だったとしても、別の人にとっては、不快に感じることがあるのです。受け取り手が同一人物であっても、時間帯や状況により、感じ方が変わることもあります。

例えばシャワーの流水音や蛇口を開閉する音が、日中聞こえてくる分には問題なかったとしても、毎晩夜中に聞こえてきたら、耳障りだと感じる人は少なくありません。

足音や話し声、洗濯機や掃除機などの家庭用機器が発する音、ドアの開閉に伴う音。どれも生活をする上で欠かせない音ですが、受け取り手の許容値を超えた場合、「騒音である」と認識され、トラブルに発展する可能性を持っています。

生活騒音は、工場や空港などの騒音と異なり、法律(環境基本法や騒音規制法)による一定の定めがないのも難しい点。借り上げ社宅であれば、契約前に他の入居者の生活時間帯が近いかどうかを確認しておくとトラブルになりにくいかもしれません。また、トラブル発生の際は、その都度、両者の言い分を確認しながら、冷静かつ柔軟に対応していく必要があります。法律こそないものの、自治体によっては、生活騒音の条例が制定されていることもあるため、事前に確認しておくと安心です。

2020年、コロナ禍に伴うテレワークの推進により、在宅時間は格段に長くなりました。それに伴い、騒音に関連する検索数が増えており(Googleトレンドより)、騒音への不安や関心が増大していることが伺えます。

先の見えない状況への不安が高まるなか、今まで以上に周囲の音に敏感になっている人も少なくありません。生活をする場所だった社宅が、仕事をする場所としても活用されつつあり、今後、社宅選びの条件が変わっていくことも予想されます。

1-2.隣人トラブル

社宅ならではのトラブルとして、社宅での生活が、社内での人間関係に過度な影響を受けてしまうケースが見受けられます。上司や同僚とひとつ屋根の下に住むことにより、必要以上の気遣いが求められ、疲弊してしまうことがあるのです。

先述した騒音トラブルも、音の主が上司であった場合、我慢してしまう人が少なからずいるでしょう。仮に、深夜に走り回ったり、大声で騒いだり、洗濯機を回したりするなど、明らかに常識の範囲を超えた行動に伴う音だったとしても、申告できず、ストレスをため込んでしまう可能性がないとはいえません。

従業員本人だけでなく、家族に影響が及ぶこともあります。例えば、夫の会社内での役職が、妻同士の関係性にも反映されるケース。役職の高い夫を持つ妻がボスママとして社宅内で権力をふるうことも。本来であれば自由意志であるはずの会合への参加や物品購入を強制されるというような、理不尽な上下関係に苦しむこともありえます。

会社での立場が悪くなることを懸念し、ストレスを溜め続けた結果、最悪の場合、鬱症状を引き起こす事態も考えられます。そのような事態にならぬよう、従業員の心理的安全性を確保するため、気軽に相談ができる窓口を用意するなど、サポート体制を整えておきましょう。
また、従業員同士が同じ建物に住むことがないように物件を用意することであらかじめトラブルを防げるケースもあります。

1-3.設備トラブル

設備にまつわるトラブルも多岐にわたります。

「トイレの水が流れない」「ガスが使えない」「エアコンが故障した」「雨漏りがする」「鍵を紛失してしまい、部屋に入れない」

これらのトラブルが起きた場合には、まず管理会社に連絡し、管理会社を通じて修理手配をすることが推奨されます。ですが、そうとは知らずに、入居者が自己判断で業者を呼び、修理を依頼してしまうケースも。結果、修理料金の支払いをどうするか、揉めてしまう事態も起こりえるのです。

予防策として有効なのは、連絡経路を明瞭にし、入居者に共有しておくこと。そのためにも、社宅担当者自身が、管理会社の窓口をキッチリ把握しておく必要があります。

なお、夏場・冬場は冷暖房故障が相次ぐため、修理に時間がかかることも多いですが、管理会社によっては、代わりの冷暖房器具を貸し出してくれる場合があります。そのような対応策についても事前に確認しておくと、より安心感が強まるでしょう。

2.よくあるトラブル②退去時のトラブル

退去時のトラブルは大きくわけて2つ考えられます。

ひとつめは、退去時の原状回復費用に関するトラブル。原状回復費用を誰が支払うのか、一律のルールは存在しないため、社内規程を定めておく必要があります。

賃料と同じ割合で入居者に負担してもらうのか。会社側が全部もしくは一部を負担するのか。入居者側が負担するのか。負担額の比率は、入居(退去)が会社都合なのか、自己都合なのかによっても変わってきます。いずれにせよ、社内で明文化し、従業員に共有しておくことが重要です。

ふたつめは、入居者が退職する際に起こるトラブル。退職した際、いつまでに退去しなければならないのか、猶予期間を取り決めておく必要があります。

あまり多くないケースかもしれませんが、退職後も住み続けたいという従業員が出てくる可能性も考えられます。借り上げ社宅の場合、部屋の契約者を法人から個人に切り替え、費用を自己負担するのであれば、物理的に不可能ではないため、申し出があった際の対応についても、予め決めておくとよいでしょう。

3. トラブルを防止するには

3-1.社宅担当者が気を付けること

先の項目にも記したとおり、費用や期間についてなど、曖昧なままだとトラブルの要因になりかねないことは全て、先回りして社宅規程で明文化しておくことが極めて重要です。

また、どの物件を社宅として運用していくのか、慎重に選択し契約を行うことも、トラブルを防ぐ上で非常に重要といえます。

周囲の環境に問題はないか。設備に欠陥はなさそうか。壁の厚さは十分か。管理体制は十分に整っているのか。コストの低さや職場との近さだけでなく、実際に住む人の立場になり、長期的な視点でチェックを行うことが不可欠です。

3-2.社宅担当者が入居者に注意喚起すること

入居者に気をつけてもらうにはまず、気をつけてもらいたい情報を、整理したうえで的確に提供する必要があるでしょう。

例えば、過去に起きたトラブルの症例と対処法をまとめ、共有することは有効な手段。万が一の時に迷うことのないよう、緊急時の問い合わせ窓口を明確に伝えておくことも重要です。

4. トラブルを未然に防ぐ物件選びと管理方法

社宅は、自分で契約する賃貸物件等とは異なり、気軽に転居することができません。暮らしで蓄積したストレスは、仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことも考えられます。

そうならないためにも、企業の社宅担当者は、管理体制の行き届いた住みやすい物件を慎重に探す必要があるのです。

とはいえ、社宅担当者が忙しい業務の合間に条件の整った社宅を探すのは大変。物件探しから入居後のサポートまで網羅しているサービスを利用するのも良いでしょう。「マイナビBiz」では立地や間取り、設備など、希望にあわせたお部屋を提案してもらうことができます。

「マイナビBiz」が保有する物件の60%以上は築年数1年以下。安全性と老朽化に伴う設備トラブルを最小限に抑えることが可能です。さらに物件は一級建築施工管理技能士・宅地建物取引士の資格を持った専門家が管理・選定しており、社員を安心して住まわせることができる物件がそろいます。

起きてしまったトラブルには「24時間対応の入居者サポート」で入居者に負担やストレスを感じさせません。
また、医療機関の案内や健康・医療・介護の相談を電話にて24時間365日受け付けているため、慣れない土地での生活までサポートしてくれます。

(マイナビBiz編集部)
※本記事内の情報は2020年12月時点のものです。