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欲に駆られてリスクのある入居者を受け入れてみたら

2020年12月12日

円魔さん

築古物件を中心にエリアを絞り込んで独自の不動産賃貸経営を展開。かつて続けて7件もの退去があったにもかかわらず、短期間ですべての空室を埋めたアイデアマン。簡単なリフォームを自分でこなしてしまう器用さを持ち、多くの所有物件を自主管理で運営している。


誰にでもあるようなちょっとした温情から、こちらの行為を裏切られてしまった。そんな経験が私の失敗談です。世の中には差し迫った状況で住まいに困っている人がいます。不動産賃貸経営を展開している地域の属性にもよりますが、私のように直接募集をしていると、そんなことがよく見えてくるものです。苦い体験でしたが、こういったことも糧として自分で納得できる経営を続けていきたいと考えています。

温情から定期借家契約に

賃貸経営を続けていると小さな失敗はたまにあるものです。それらの多くは決定打にはなりませんでしたが、心に残っている失敗というのがあります。私の賃貸経営手法の一つに地域特化型のWeb掲示板サービスを活用してコストダウンを図ることがあります。掲示板サービスは入居希望者をきちんと選んでリスク管理していれば問題がありません。仲介や広告にかかるコストは無視できる金額ではありませんから、私は掲示板サービスを利用した客付けを続けていくつもりです。ただコストを節約した分、自分が動いて、なおかつ責任を負わなければならないのも事実なのです。

さて、失敗というのはちょっとした欲に駆られて、そんな掲示板サービスでリスクのある入居者を受け入れてしまったことでした。私は保証会社を必ず付けることにしているのですが、その入居者は保証会社を通さずに入居させてしまったのです。契約の前日になって必要書類を用意できないと連絡が入り、あと一週間程度で手元に届くとのこと。友人の家に居候していてあまり迷惑をかけたくないのですぐに入居したいと希望してきました。それを聞いた私は、入居を確定させたいという欲と温情から書類が手元に届き保証会社への加入条件がそろうまで定期借家契約で住まわせてあげればリスク回避できると考えました。

そこで3週間の定期借家契約をしたのですが、まさかの音信不通に。電話には出ない。LINEも既読にならない。部屋まで様子を見に行ったのですが、部屋には誰もいませんでした。勤務先に電話して何とか連絡を取れ、クリーニング代、原状回復費用、未払い家賃を不問として、解約確認書、鍵交換合意書、残置物所有権放棄合意書を取り付けました。退去費用を負担させたいところでしたが、交渉が決裂して再度音信不通になれば数十万という訴訟費用を覚悟しなければなりません。いろいろな考え方はあるでしょうが、私は実利実益を取りました。結果として入居者からもらった金額は初期費用としてたったの2万円だけでした。

常に最悪の事態を想定すべき

保証会社の認証を待たずに入居させるために選んだ定期借家契約。しかし、それは万能ではありませんでした。普通借家契約と異なり、信頼関係が崩れる期間(家賃滞納3か月)を待つ必要はありませんが、明け渡し訴訟、強制執行の手続きは必要となるので、何かあった場合には数か月間は入居募集をできません。定期借家契約をよく理解している人からすれば当然のことですが、入居者を信じてしまったがゆえに、このリスク回避方法に大きな穴があることに気づけませんでした。本契約前に音信不通になる可能性があることを想定していなかったのです。空室を早く埋めたいという欲と焦りが生んだ失敗でした。彼が好青年の印象だったのも判断を誤らせました。

この一件を通じて、入居希望者のいうことを信じ切ってはいけないと改めて思いました。いくら好印象であろうと相手は初対面の他人です。常に最悪を想定して動くことの大切さを痛感しました。また、ネットで入居者の氏名を検索してみる。Facebook等での確認も有効かもしれません。そして案内時に不安である場合には、収入源と共に今後の収入に対する展望をしっかりと聞く必要があります。このようなモラルを守らない入居者は困ったものですが、本当に住む場所に困っている社会的弱者もいます。私はこのような人たちを受け入れることも一つの社会貢献だと考えているので、広い受け皿を用意しながら、大家としての利益も確保できる賃貸経営手法を模索したいと思っています。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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