【重要】新型コロナウイルス感染症への対応について

閉じる

失敗しない投資物件の買い方(後編)

1週間前

前回は不動産投資で失敗しないために、目的と戦略による購入基準を定めることが大切、ということを5つのテーマに分けてご説明させていただきました。

今回はその中で「不動産会社が売主の物件を購入しない」というテーマをさらに掘り下げて、その特徴を理由とともにご説明させていただきます。

このテーマについて詳しくご説明する理由としましては、不動産投資で失敗している(=損を出している)方の多くが、不動産会社が売主の物件を購入しているためです。

1.融資が付く≠良い物件

不動産投資を始めようと思った時、多くの投資家の方の頭を悩ませるのは「融資」だと思います。この物件が欲しいと思っても自己資金や融資条件から購入できないということは少なくありません。

そこで融資で悩む投資家の方を惑わせるのが不動産会社による融資付けです。

より良い条件での融資先を紹介すること自体は良いのですが、「不動産会社が売主になっている物件=融資が出る」という状況が、失敗する(損が出る)物件を購入してしまう第一歩になっています。

失敗につながる理由は金融機関の間違った考え方のためです。金融機関は特定の不動産会社が売主の物件を

  • プロが目利きをした物件だから
  • リフォームされているから
  • 家賃保証が付いているから
  • 売却後の管理も請け負うから

といった理由で融資先として安全という考え方をします。

この考え方も全てが間違いというわけではないのですが、売主である不動産会社が営利企業である限り失敗しやすい(損が出やすい)要素を含んでいることが多いです。

2.リフォーム済みの物件≠良い物件

不動産会社が売主の物件の場合、「〇〇年外壁塗装済み」や「リノベーション物件」といったうたい文句が概要書や販売図面に記載されていることがあります。

確かに不動産会社が修繕やリノベーションを行なっている物件であれば購入後に追加投資をせずに済むかもしれません。しかし多くの場合、修繕等で不動産会社が負担した実費に利益が上乗せされています。そのため、修繕済みの物件ではなく「購入後に自身で修繕」した方が良い物件になる可能性が高いです。もし不動産会社が売主の物件で、かつ修繕済みであれば、必ず実施した内容が分かる資料(内訳が記載された請求書等)を確認することが重要です。

もちろん不動産会社から出てくる資料は、彼らの原価ではなく利益が上乗せされた資料です。そのため単価・項目を確認し、どの程度利益が上乗せされているかを見極めてください。

※この考え方は実需の戸建や区分マンションでも言えることです。ただし実需の物件は投資用の物件に比べ比較対象が多く相場が明確なため不動産会社が売主でも割高ではないことが多いです。またそもそも投資ではないので失敗(損を出す)という考えが当てはまりづらいです。

3.家賃保証付きの物件≠良い物件

これはリフォーム済みの物件よりさらに分かりやすいですが、家賃保証する分が購入価格に上乗せされていることがほとんどです。

不動産会社としてはできる限り早く売却をするため、満室想定(に近い)の家賃収入を保証します。

保証してもらえるなら良いと思うかもしれませんが、保証は永遠に続きません。また保証される金額が適正な家賃かも分かりません。それどころか本当に満室になるか分からない状態で購入をしてしまっているかもしれません。

少し計算をしてみたいと思います。購入した物件の条件は以下の通りです。

①表面利回り8%で購入
②4/10戸空室
③60,000円で保証
④相場は50,000円
⑤60,000円の家賃設定にするためリノベーションを実施
⑥早く満室にする(保証を終わらせる)ため広告料は相場よりも高め

・①~④から分かること

→「購入価格が600万円高くなっている」

売却価格を高くするため10,000円高くして保証を行なっています。

そのため「10,000円×4戸×12か月÷8%=6,000,000円」購入価格が高くなっています。

不動産会社としては60,000円で保証して、相場の50,000円で貸し出しても、保証差額(月:(60,000円-50,000円)×4部屋=40,000円)の12.5年分もの利益が出ているため痛くも痒くもありません。

・⑤~⑥から分かること

→「購入後の追加投資が増えている」

不動産会社は売却価格を600万円高くできるため、1戸100万円の修繕を行っても採算が合います。しかし購入した投資家の方が家賃を維持するためには売却するまでその修繕費用を負担し続ける必要があります。

修繕で家賃を高くするのであれば良心的なのですが、60,000円で成約させるために初期費用を安く設定したり、広告料を高く設定することで高い家賃で成約させる不動産会社も多いです。

入居者が負担すべき初期費用の一部や賃貸仲介会社に支払う広告料を投資家の方が負担することになり、保有期間中の収支が黒字化しない場合もあります。

→「入居期間が短くなる可能性が高い」

修繕の場合には当てはまりませんが、初期費用・広告料で家賃を高くしている物件は、短期間での退去になる可能性が高いです。初期費用が安ければ引っ越しへのハードルが下がり、広告料が高ければ無理やり賃貸仲介会社の営業力で入居してしまっていることが多いためです。

このように、家賃保証付きの物件は良い物件どころか百害あって一利無しであることがお分かりいただけたかと思います。

4.売却後の管理付き≠良い物件

「売却後も管理をさせていただくので安心してください。」

多くの不動産会社が物件売却時に使っている口説き文句の一つです。

確かに売却後の面倒を見てくれるのであれば安全な気がしますし、変な物件を売り付けてこないと思うかもしれません。

ただし実は不動産会社からしても売却後の管理を行うのは都合が良いのです。

自社で引き続き管理をするため、きちんとした引き継ぎが不要になります。そのため滞納者やクレーマーが入居している、近隣ともめている等、都合が悪いことを言わずとも購入者の方にバレずに済みます。

購入後数年がたち、いざ売却をしようと思ったときに、初めてその事実を知ることも少なくありません。

たとえ販売元の不動産会社の管理の評判が良かったとしても、自主管理を行うつもりでヒアリングを行なってください。

5.選ぶべき不動産会社

まずは自社で買い取った物件を売却していない仲介専門の不動産会社から、地主さんや一般企業が保有している物件の紹介を受けてみましょう。物件概要書だけではなく必ず謄本を取得し、現所有者が「どなたで」「いつ」「いくら」で購入しているのかを確認することも重要です。

また不動産会社が売主になっている物件でも、長期保有後の物件や戸建分譲会社が保有している物件には掘り出しものが埋まっていることもあります。不動産会社の経費や利益が多く含まれた再生、つまりリフォーム済み、満室、家賃保証付き物件ではないことが失敗しない基準の一つです。

収益用不動産専門の会社であれば、紹介する物件の基準があるかを確認してみてください。

利回り10%以上の物件、築10年以内の物件、土地価格以下の物件、のように扱う商品へのこだわりがある不動産会社はその基準を満たしている場合の投資手法・成功パターンを分かっています。

ご自身の不動産投資への考え方や基準と合致している不動産会社から購入することで失敗する可能性を低くできます。

6.自ら再生するという投資手法

そうは言っても不動産投資を始めたばかりの方の中には不動産会社が再生している物件が安心と思う方もいらっしゃると思います。そこで私は不動産会社ではなく購入者の方が自ら再生することをお勧めしております。実際に成功しているオーナーさまの多くは自ら再生を行なっている方も多いです。

またご自身で再生することが難しいという方には、不動産会社にサービス提供をしているリフォーム会社、サブリース会社、管理会社、ビルメンテナンス会社等をご紹介させていただき、不動産会社が行っている内容をそのまま購入者の方に実施できるお手伝いもさせていただいております。

7.最後に

以上、なぜ不動産会社が売主の物件を買ってはいけないか、その物件の特徴、選ぶべき不動産会社についてご説明をさせていただきました。

これから不動産投資を行う方や、2棟目・3棟目を検討されている方はぜひご参考にしていただき、購入する前に一度読み返していただき、不動産投資を失敗しづらい、より良いものにしていただければ幸いです。

2回にわたりコラムをご覧いただきましてありがとうございました。


神農貴大

不動産仲介・コンサルタント。所属していた管理会社では顧客にとって最適な提案をする「資産運用のコンシェルジュ」として活躍、不動産物件に留まらず保険や金融商品に至るまで幅広い知識と経験を持つ。また、自身でも物件を保有しており、オーナー目線での不動産投資動向も把握。現在、代表取締役を務めるベスト・レギュレーション株式会社では東京23区を中心に透明性のある取引と安定した収益を提供することにこだわり不動産仲介・賃貸管理業を行う。

この記事のタグ

        

あなたにおすすめの記事

新着記事

賃貸経営お役立ち情報【PR】

賃貸経営お役立ち情報【PR】

お電話でも受付中

入力方法が分からない場合など、お気軽にお問い合わせください。

0120-112-180

無料!お電話で問い合わせる

受付時間:9:30~18:00
月~金曜日(祝日・年末年始を除く)