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不動産投資のシミュレーションはどうやる? NOI(純利益)の計算方法を解説

2021年1月22日

賃貸物件は購入前に費用がどの程度かかるかを、ある程度シミュレーションすることが可能です。

この記事では「不動産投資のシミュレーション」について計算方法を解説します。

1.NOIの項目と超概算

不動産投資では、家賃収入から費用を引いたものをNOI(Net Operating Income)と呼んでいます。

NOI = 家賃収入 - NOIの費用項目

NOIの費用項目には以下のものがあります。

【NOIの費用項目】
土地の固定資産税および都市計画税
建物の固定資産税および都市計画税
損害保険料
管理委託料
修繕費
建物維持費
共用部水道光熱費
入居者募集費用

NOIの費用項目には、「減価償却費」や「大規模修繕費」、「借入金の元本返済額」は含まないことがポイントです。

NOIの費用は、家賃収入の15%~30%程度が目安となります。築浅の物件であれば15%程度、築古の物件であれば30%程度のイメージです。

2.収入のシミュレーション方法

収入のシミュレーションに関しては、空室率を見込んでおくことが一般的です。想定する空室率は、5%程度が適切になります。

年間の満室時の家賃収入が1,000万円の物件の場合、収入の計算方法は以下の通りです。

年間収入 = 満室時の家賃収入 × (1 - 空室率)
     = 1,000万円 × 95%
     = 950万円

3.支出のシミュレーション方法

この章では支出の費用項目について、一つずつシミュレーション方法を解説します。

3-1.【土地の固定資産税および都市計画税】

最初に土地の固定資産税評価額を計算します。
固定資産税評価額は、全国地価マップより固定資産税路線価等を調べて計算するのが簡単です。

全国地価マップを利用すると、対象地の前面道路に「225000」といった数値が書かれています。記載の数値は「㎡単価」の数値ですので、対象地の平米数を乗じて固定資産税評価額を求めます。

例えば、敷地全体が200㎡ある土地で、固定資産税路線価が「225,000」の場合、固定資産税評価額は以下の通りです。

土地の固定資産税評価額 = 土地の面積 × 固定資産税路線価
            = 200㎡ × 225,000円/㎡
            = 45,000,000円

区分マンション投資の場合は、敷地全体の固定資産税評価額を求めた後、さらに登記簿謄本に記載されている「敷地権の割合」を乗じることで、1戸あたりの土地の固定資産税評価額を求めます。

区分の土地の固定資産税評価額 = 敷地全体の固定資産税評価額 × 敷地権の割合

次に課税標準額を求めます。課税標準額とは、税額を求めるために、直接税率を乗じる金額のことです。

課税標準額は、アパートや賃貸マンション等の住宅用地の土地であれば「固定資産税評価額の6分の1」、住宅用地以外の宅地であれば「固定資産税評価額の70%程度」です。

(住宅用地の土地)
課税標準額 = 固定資産税評価額 × 1/6 ※1
(住宅用地以外の宅地 ※2)
課税標準額 = 固定資産税評価額 × 70%

※1:ただし、住宅の敷地で住宅1戸につき200㎡までの部分。アパートや賃貸マンション等の共同住宅では、ほとんどのケースで課税標準額は固定資産税評価額の6分の1となる。
※2:オフィスビルや店舗、ビジネスホテル、貸し倉庫等の住宅用地以外の土地のこと。

課税標準額を求めたら、課税標準額に直接税率を乗じて固定資産税と都市計画税を求めます。固定資産税および都市計画税の計算式は以下の通りです。

固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%
都市計画税 = 課税標準額※ × 0.3%(原則税率)

※都市計画税の課税標準は、住宅1戸につき200㎡までの住宅用地については、固定資産税評価額の3分の1(東京23区内は6分の1)となる。

3-2.【建物の固定資産税および都市計画税】

建物に関しては、「固定資産税評価額イコール課税標準額」となります。固定資産税評価額は、築浅物件であれば請負工事金額の概ね50~60%程度です。

建物の固定資産税評価額(課税標準額) = 請負工事金額 × 50~60%

請負工事金額は、建築費の相場からおよその金額を想定します。

建物構造 相場(㎡単価)※
木造 21万円/㎡~26万円/㎡
鉄骨造 24万円/㎡~30万円/㎡
鉄筋コンクリート造 27万円/㎡~36万円/㎡

※建築費相場は変動し、建物の仕様によっても異なる。

例えば、延床面積が200㎡で、鉄骨造のアパート(建築費は25万円/㎡と想定)の請負工事金額および課税標準額は、以下のようになります。課税標準額(建物の固定資産税評価額)は請負工事金額の50%と想定します。

請負工事金額 = 延床面積 × ㎡単価
       = 200㎡ × 250,000/㎡
       = 50,000,000円

課税標準額 = 請負工事金額 × 50%
      = 50,000,000円 × 50%
      = 25,000,000円

区分マンション投資の場合は、建物の固定資産税評価額を求めた後、さらに「敷地権の割合」を乗じることで、1戸あたりの建物の固定資産税評価額を求めます。

区分の建物の固定資産税評価額 = 建物全体の固定資産税評価額 × 敷地権の割合

課税標準額を求めたら、税率は土地の固定資産税および都市計画税と同じものを乗じます。

固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%
都市計画税 = 課税標準額 × 0.3%(原則税率)

3-3.【損害保険料】

年間の損害保険料(火災保険等)は、請負工事金額の0.05%を見込むのが一般的です。

年間の損害保険料 = 請負工事金額 × 0.05%

3-4.【管理委託料】

年間の管理委託料は、家賃収入(空室部分を除く)の3~5%程度です。

年間の管理委託料 = 満室時の家賃収入 × (1 - 空室率) × 3~5%

3-5.【修繕費】

維持修繕費は、築年数が経過するほど増えていきます。年間の修繕費(大規模修繕費を除く)の目安としては、以下のようなイメージとなります。

築年数 修繕費の目安
築1~5年目 請負工事金額の0.01%
築6~10年目 請負工事金額の0.05%
築11~15年目 請負工事金額の0.15%
築16~20年目 請負工事金額の0.25%
築21~25年目 請負工事金額の0.30%
築26年目以降 請負工事金額の0.50%

3-6.【建物維持費】

賃貸マンションやオフィスビルのような一棟の建物に投資をしている場合、設備管理や、保安警備、清掃等の建物維持費が生じます。

例えば一棟の賃貸マンションの年間の建物維持費は以下のようになります。

建物グレード 専有面積※当たりの㎡単価
低 1,500円/㎡程度
中 2,000円/㎡程度
高 3,000円/㎡程度

※延床面積ではなく総専有面積に対する単価となります。

3-7.【共用部水道光熱費】

賃貸マンションやオフィスビルのような一棟の建物では、共用部の水道光熱費も生じます。例えば一棟の賃貸マンションの年間の水道光熱費は以下のように計算されます。

共用部水道光熱費 = 全体の専有面積 × 400円/㎡~500円/㎡

3-8.【入居者募集費用】

空室が生じた場合、入居者を埋めるために仲介手数料等の入居者募集費用です。入居者募集費用は以下の式で計算します。

入居者募集費用 = 1ヶ月分の家賃(+広告費) ÷ 平均回転期間

賃貸マンションの平均回転期間は、ワンルームなら4年、ファミリータイプなら6年が目安です。

まとめ

以上、不動産投資のシミュレーションについて解説してきました。

NOIの費用は、家賃収入の15%~30%程度となります。各費用項目には、それぞれ想定の計算方法がありますので、シミュレーションの際にご参考ください。


竹内英二

不動産鑑定士・賃貸不動産経営管理士。不動産開発業務や不動産コンサルティング業務を経験し不動産投資の分野に精通している。代表取締役を務める(株)グロープロフィットは、不動産鑑定士事務所及び宅地建物取引業者であるため、最新の不動産動向も把握。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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