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不動産の融資にどう利用できる? 信用保証協会を徹底解説!

3ヶ月前

半沢大家

2019年まで銀行員、現在は証券アドバイザーとして勤務する兼業大家。2018年以降、2年間で計5物件、融資を使って購入。現在アパート4棟、駐車場用地1筆を保有し、家賃年収は2,600万程度。不動産購入での銀行融資付を得意とし、投資家からの個別相談を受け、銀行打診の指南を行っている。


こんにちは、半沢大家です。今回の記事は信用保証協会について書きたいと思います。

信用保証協会とは、銀行に対して保証を行う機関であり、民間企業である銀行が抱えきれないリスクを受け持つ役割があります。

不動産賃貸業においてはなじみが薄い方も多いかもしれませんが、銀行の実務上は多くの関わりがあり、特にスタートアップの企業は信用保証協会から借入取引をスタートして、実績を積んだ後にプロパー融資に移行するケースも多いです。

不動産融資に関しては消極的なケースが多いですが、銀行との長期的な取引において有効に使えるケースもあります。

ぜひ今回の記事で理解を深めていってください。

信用保証協会ってどんな組織?

信用保証協会とは「信用保証協会法」に基づいて運営されている組織で、中小企業支援をメインの目的として活動しています。

実際の業務とすると、銀行と同様に案件の審査を行い、保証料(支払うのは債務者です)をもらったうえで民間銀行の融資の保証を行います。要するに債務者の保証人になるわけです。

銀行からすると、信用保証協会が保証についてくれている部分に関してはほぼノーリスクで貸し出しを行うことができるため、案件に取り組みやすくなります。つまり、信用保証協会付きの融資になることで、民間企業である銀行が融資をしにくい案件をサポートする形になり、結果的に信用力が不足している会社・業績が悪化している会社を資金繰りで支援することになります。

この際、信用保証協会には国からの保険のような制度が備わっており、信用保証協会の立場からすると、一定金額までは保険により損失を防ぐことができます。代わりに民間の金融機関以上に形式的なルールが厳しく、資金使途違反・法令違反などには厳しい対応を取ります。

個人的には公庫と役割が似ていると思いますが、信用保証協会についてはあくまで銀行の保証人の立場であるのに対し、公庫は直接融資を行うので、その点が大きな違いになります。

また、都道府県や市町村の制度融資も、この信用保証協会の利用に基づいた制度が多く、保証料や銀行への金利を一部支援する内容になっています。

不動産賃貸業における信用保証協会の利用について

不動産賃貸業においては、信用保証協会の登場する頻度は多くないのが実状です。基本的に設備資金であっても年数は長くないケースが多いですし、そもそも賃貸業への融資は行わないという信用保証協会が多いと感じています。

そんな中で、事例として耳にするのがリフォーム資金での信用保証協会付き融資です。期間としては5~7年程度が多く、保証料もコストとなるので、デメリットもあります。(保証料は借入時に一括で払うケースが多いですが、計算方法は金利と同様です。よって、銀行からの借入金利が2%、保証料が1%だとすると、総体のコストは2%+1%=3%となります。)

ただ保証料が上乗せされたとしても、借入の実績が作れるのでスタートの段階では有利に運ぶ可能性もあります。

なぜなら銀行開拓において、基本的には最初の融資を引くのが最もハードルが高いからです。前回お話しした通り、銀行も情報がない新規の顧客に融資を行うのと、既に取引がある顧客に融資を行うのでは、難易度が異なります。

融資取引を開始した1年以内が、最も破産の確率が高いという調査結果もあり、銀行は新規融資には特に慎重になります。この最初のハードルを低くするために、保証協会は有効に使うことも可能だと考えられます。

つまり、資金調達という目的以上に新規銀行との関係構築において、信用保証協会の利用は有効だと考えられます。(むしろ飲食店の開業など、スタートアップの取引は信用保証協会の制度融資を使って行うケースが大半です。その後決算書を成長させ、銀行からプロパー融資を引くという流れが多いです。)

最初の取引をプロパーからスタートできない方は、信用保証協会付きから取引を始めることも選択肢に持ってはいかがでしょうか?

信用保証協会利用のメリット・デメリット

信用保証協会利用のメリットは先ほど開設した新規銀行との関係構築のほかに、既存銀行との関係を深堀することにも利用できます。

どんなメリットかというと、「既存銀行に儲かってもらい、次の案件を通しやすくする」という発想で、いわゆる「肉を切らせて骨を断つ」という戦略です。

銀行は各取引先に対して、「信用力の格付け」を行うとともに「取引先利益」(要するに銀行にいくらの黒字をもたらした取引先か)という視点を持ち、数値化しています。

この取引先利益、基本的には「受取金利―与信経費」によって算出され、与信費用には信用コスト(倒産による損失を経費化したもの)が含まれています。

よって、信用力が高く、高い金利を払ってくれている取引先は銀行にとって「黒字」の客であり、信用力も金利も低い取引先は銀行にとって「赤字」の客になります。

不動産賃貸業は物件の担保があるため、「銀行による信用貸部分」は少なく、与信経費は抑えられることも多いです。しかし、決算書を開けてみると高い格付けを付与できる賃貸業者は少ない事や、そもそもマイナス金利の影響で利益が出ない国内銀行であれば、金利による利益を何とか確保したいのが実情です。

ここまでご理解いただいたうえで、信用保証協会は「取引先利益」にどのような効果をもたらすでしょうか?結論とすると、信用保証協会を利用すると先ほど話した与信経費がほぼゼロになります。(何かあった時は信用保証協会が保証してくれるので、信用コストを計上しなくて済むからです。)

信用コストが掛からないということは、結果的に金利部分については銀行の大きな儲けとなり、取引先利益を向上させます。(実際に保証料を負担するのは借りる側なので、当然ながらこちら側は損をします。)

ただ、銀行としても黒字の顧客とは繋がっていたいものです。次の物件購入で審査する際、黒字顧客であることが、承認の決め手になるとしたら、保証料も高くはない買い物だと、捉えることができるかもしれません。

逆にデメリットは他行の心象が下がる可能性があることです。要因とすると「信用保証協会を付けないと資金調達ができない会社だと、他行が判断した」という見方ができるため、審査の警戒を強める可能性があります。信用保証協会は複数の銀行で利用することも可能ですが、信用保証協会の利用枠は取引先ごとに計算されますので、信用保証協会の利用残高が増えすぎると、銀行側に危機感を抱かせることになります。

また支払った保証料は当然経費として赤字を出しますから、債務償還年数の悪化に寄与します。このデメリットをどうとらえるかは状況・属性に応じてだと思いますので、お気をつけて。

まとめ

今回は信用保証協会について書きました。

まとめると、信用保証協会利用の余地としては
①新規銀行との与信取引開始
②銀行に「黒字の顧客」だと認識させ、次の審査に良い影響を与える

となるでしょうか。

最後に書いたデメリット部分も認識したうえで、選択肢に入れてみてください。

次回は「借り換えの基本戦略」について書きます。
またお会いしましょう!

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