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準備段階で知るべき自宅のマンションを貸す場合の4つの注意点とは?

2週間前

急な転勤や戸建の購入などで、所有している自宅のマンションを売るか貸すか迷う方もいるでしょう。ただし、自宅のマンションは何も知らずに貸し出してしまうと、後で不利益を受けることもあります。

マンションを売るか貸すかは、経済的なメリットだけで判断できる単純なものではありません。

マンションを貸すと、どのようなことが起こり得るのか知った上で判断することが必要です。そこでこの記事では、「自宅マンションを貸すときの注意点」について解説します。

1.将来売却するときに税金特例が使えなくなる

自宅のマンションを貸すと、将来売却するときに税金特例が使えなくなる可能性があります。

自宅のマンションは、政策的な配慮から売却時になるべく大きな税金が発生しないようにさまざまな特例が用意されています。

自宅のマンションは居住用財産と呼ばれ、原則、自分が住んでいたマイホームなら特例を受けることができます。

ただし、例外的に以下の要件を満たす場合は、貸しても居住用財産とみなされます。

【貸しても居住用財産と認められる住宅】

転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡の場合(この間に貸し付けや事業用に供していても適用となる)

元々自宅であったマンションを他人に貸し出し、そのマンションを転居してから3年後の12月31日までに売却すれば居住用財産の特例を適用することが可能です。

居住用財産の特例は5つもあります。5つの特例は、税金が発生したときの「節税ができる特例」と、譲渡損失が発生したときの「税金還付を受けることができる特例」の2つに分類されます。

【居住用財産の特例】

(節税系の特例)
・3000万円特別控除
・所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例
・特定の居住用財産の買換え特例

(税金還付系の特例)
・居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
・居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

売却時の特例がこれほど手厚く用意されているのは、居住用財産だけです。転居してから3年後の12月31日を過ぎてから売却してしまうと、せっかく使えるはずだった特例を使えなくなってしまいます。

そのため、元々、売る予定だったマンションを貸す場合には、転居してから3年後の12月31日までに売却した方が税金面ではお得です。

2.毎年確定申告が必要となる

サラリーマンであっても、マンションを貸してその所得が20万円を超えると、毎年、確定申告を行うことが必要です。

マンションを貸したときの所得は、「不動産所得」と呼ばれる所得に該当します。不動産所得とは家賃収入のことではなく、家賃収入から必要諸経費を除いたものです。

不動産所得 = 収入金額 - 必要諸経費

収入金額は、年間の家賃収入のことです。必要諸経費は、固定資産税および都市計画税や、建物保険料、管理費、修繕積立金等になります。

必要諸経費を除いたとしても、マンションを貸すと恐らく多くの人は不動産所得が20万円超になると思われます。不動産所得が20万円超であれば、毎年、確定申告が必要です。

3.手数料や修繕費等の負担が必要となる

マンションを貸すと、仲介手数料や修繕費等の負担が発生します。不動産会社に借主を見つけてもらう仲介のことを、「賃貸仲介」と呼びます。

賃貸仲介は、不動産会社が受け取れる手数料の上限額は家賃の1か月分です。仲介手数料は、新たな入居者を決めるたびに発生します。

入居者がなかなか決まらない場合には、ADと呼ばれる広告宣伝費を別途支払うこともあります。

また、貸主には修繕義務があります。借主が故意過失で壊したものでない限り、通常の使用方法で壊れてしまったものに関しては、貸主の費用負担で修繕することが必要です。

修繕の負担区分は、経年劣化や通常損耗と呼ばれるものに関しては、貸主が修繕をすることになります。

貸主が修繕すべきものを例示すると以下の通りです。

【貸主が修繕すべきもの】

・浴槽、風呂釜の取り換え
・トイレ、台所の消毒
・冷蔵庫の後部壁面のクロスの黒ずみ
・エアコン(借主所有)設置による壁のビス穴、跡
・鍵の取り換え
・ガラスの亀裂
・日照による床やクロスの変色   ・・・等々

貸主が修繕すべきものは意外と多いです。マンションを貸した後も、修繕費は双方の頻度で発生することを認識しておく必要があります。

4.ローンは完済しておくことが前提となる

自宅のマンションを貸す場合、原則として住宅ローンは完済しておくことが前提です。

住宅ローンに限らず、銀行からお金を借りる場合は、金銭消費貸借契約の中で「資金使途」が定められていいます。資金使途とは、貸したお金の使い道のことです。

資金使途が定められている理由は、資金使途以外でお金が使われてしまうと、貸したお金が返ってこなくなる可能性があるためです。

例えば、住宅ローンの資金使途は「自宅の購入」であり、住宅ローンで旅行や食事、車の購入等を行うことは、銀行との間で契約違反となります。

また、住宅ローンで購入したマンションを貸す場合、「投資用マンションの購入」とみなされ、銀行との間で資金使途に関する契約違反となる可能性が高いです。

銀行は、投資用マンションの購入には、別途、不動産投資ローンという別のローン商品を持っています。

一般的に、民間の金融機関では、住宅ローン返済中にマンションを貸すことを銀行に相談に行くと、不動産投資ローンへの借り換えを要求されることがあります。

不動産投資ローンは、住宅ローンよりも金利が高く、融資期間も短くなってしまうため、毎月の返済額が増えてしまいます。

そのため、民間の金融機関から住宅ローンを借りている場合には、基本的には住宅ローンを完済してから貸すことをおすすめします。

一方で、住宅金融支援機構のフラット35では、住宅ローンの返済のために貸すなら賃貸することを認める「家賃返済特約」というものがあります。

家賃返済特約は、あくまでも自分の給与等では返済ができなくなった場合、貸して家賃収入に変えたら返済できる人が利用できるサービスです。

事業目的でマンションを貸す場合は、やはりフラット35でも返済中はマンションを貸せないのが原則となります。

まとめ

以上、マンションを貸すときの注意点について解説してきました。

マンションを貸すときの注意点には、
・将来売却するときに税金特例が使えなくなる
・毎年確定申告が必要となる
・手数料や修繕費等の負担が必要となる
・ローンは完済しておくことが前提となる
の4つがあります。

これまで述べてきた注意点に問題がなさそうであれば、貸すことも検討してみてください。


竹内英二

不動産鑑定士・賃貸不動産経営管理士。不動産開発業務や不動産コンサルティング業務を経験し不動産投資の分野に精通している。代表取締役を務める(株)グロープロフィットは、不動産鑑定士事務所及び宅地建物取引業者であるため、最新の不動産動向も把握。

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