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賃貸経営のデメリットとは? 知っておくべき不動産投資の特徴を解説

2020年6月10日

アパートや賃貸マンション等の賃貸経営には、一定のデメリットもあります。賃貸経営を始めるには、メリットだけでなくデメリットも認識しておくことが必要です。

賃貸経営のメリットとしては、「不労所得が得られる」「比較的安全な投資である」「相続対策になる」等が挙げられます。

では、賃貸経営のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。そこでこの記事では「賃貸経営のデメリット」について解説します。

1.多大な投資額を要する

賃貸経営には、多大な投資額を要するという点がデメリットです。賃貸経営は、投資に対するリターンが特に大きくはないため、大きな収入を得ようとすると高額な投資が必要となってきます。

不動産投資では、家賃収入から固定資産税等の費用を引いて残った純収益の投資額に対する利回りを実質利回り(またはNOI利回り)と呼びます。

不動産投資の実質利回りは、おおむね4%~5%程度が標準的です。例えば、実質利回りが5%の物件で、年間500万円の純収益を得ようとすると、1億円の投資が必要となってしまいます。

実質利回りは、あくまでも借入金の返済額は加味していない利回りです。仮に、借入金の返済額が年間300万円とした場合、純収益から借入金の返済額を控除した残額は200万円となります。

賃貸経営では、借入金の返済額を考慮すると、投資に対するリターンが2~3%となってしまうことが一般的です。

逆に言えば、年間たった200万円を稼ぐのに、1億円ものお金が必要となってしまいます。200万円を稼ぐなら、わざわざ借金をしなくても、普通に働いた方がいいと考える方もいるでしょう。

賃貸経営における不労所得は大きな魅力ですが、本当に働かなくても良い状態にまでなるには、多大な投資額が必要です。

賃貸経営の利回りは、定期預金や国債等よりは高いものの、決して十分にもうかるほど高くはありません。

元々の資産家でもない限り、賃貸経営だけで食べていけるようになるには、かなり多くの資産を積み上げていく必要があります。

十分な収入を得るには、大きな資産を構築していく必要があり、収入を増やしにくいという点がデメリットです。

2.借入金過多になりやすい

賃貸経営で収入を増やそうとして急速に資産規模を拡大していくと、借入金過多になりやすいという点がデメリットです。

賃貸経営では、同じような空室の物件でも、借入金の多寡によって賃貸経営の苦しさは異なるという特徴があります。

仮に、賃貸経営を100%の自己資金で行えば、リスクはかなり低くなります。大きな空室が発生しても、借入金の返済が全くなければある程度持ちこたえることは可能です。

一方で、借入金の返済額が大きいと少しの空室でもキャッシュフローがマイナスとなり、すぐに持ちこたえられなる可能性があります。キャッシュフローとは、借入金返済後の手残りのことを指します。

リスクを踏まえれば、借入金を極力少なくすることが必要です。ただし、自己資金は無尽蔵には存在しませんので、資産規模を拡大していくためには借入金も増やしていくことが現実的な選択肢となります。

しかしながら、借入金によって資産規模を急拡大してしまうと、その分、借入金の返済リスクも上がっていきます。

借入金の返済額が大きくなり過ぎると、ギリギリの賃貸経営となってしまい、大きな空室が続くと途端に返済に行き詰まってしまいます。

借入金の返済に行き詰まれば、最終的には破綻します。借入金は破綻リスクを引き上げる原因でもあるため、借入金によって資産規模を拡大していくと、健全な賃貸経営からかけ離れる結果となってしまうのです。

賃貸経営を拡大するには、借入金を減らしつつ、自己資金も加えながら資産を増やしていくことが必要です。

賃貸経営では、借入金を減らして自己資金も増やすには、実はかなりの時間がかかります。拙速に資産を増やそうとすると借入過多になりやすいということが、賃貸経営のデメリットです。

3.修繕費の負担が発生する

賃貸経営では、修繕費の負担が発生することがデメリットです。賃貸人には、民法上、修繕義務が課されていますので、アパートオーナーの費用負担にて修繕を行う必要があります。

賃貸人が行う修繕には、日常的に行う「小修繕」と、計画的に行う「大規模修繕」の2種類があります。

小修繕は、主に入居者が退去した時点で行うクロスの張り替え等が該当します。一方で、大規模修繕は外壁塗装や屋上防水等のメンテナンスが該当します。

賃貸経営では、大規模修繕に備えて貯金を積み立てていくことが必要です。計画的に積み立てを行わなければならず、家賃収入から得られる収益を全て自由に使えるわけではありません。

大規模修繕費の積み立ては、かなりの自制心を要するため、計画的に積み立てることが難しいと感じるオーナーさんもいます。

大規模修繕費の積み立てができないオーナーさんは、大規模修繕を行うことができず、建物の価値を早く落としてしまいます。

賃貸経営の難しい点は、築年数が古くなるほど稼げなくなり、築年数が古くなるほど修繕費も必要となってくるという点です。

一般的に、アパート等は築年数が古くなると賃料も下がり、空室が増えるため稼げなくなります。

それにも関わらず、外壁塗装等の大規模修繕を実行しなければならないため、かなり割に合わない印象を受けてしまいます。

築年数の古い物件は、せっかく大規模修繕を行っても回収に時間がかかります。そのため、計画的に大規模修繕費をためてきた人でさえ、やりたがらないオーナーさんは多いです。

大規模修繕の実行は、頭では理解していてもやる気が起きないことも多いことから、実は想像以上に実行することが難しくなっています。

将来における修繕費の発生は、決断しにくい賃貸経営のデメリットといえます。計画的に実行できるようにするには、一定額は定期預金としておく等、しっかりとお金を管理することが必要です。

まとめ

以上、賃貸経営のデメリットについて解説してきました。賃貸経営には、「大きな投資額を要する」、「借入金過多になりやすい」、「修繕費の負担が発生する」といったデメリットがあります。

賃貸経営を行う上では、デメリットもよく理解した上で始めるようにしましょう。


竹内英二

不動産鑑定士・賃貸不動産経営管理士。不動産開発業務や不動産コンサルティング業務を経験し不動産投資の分野に精通している。代表取締役を務める(株)グロープロフィットは、不動産鑑定士事務所及び宅地建物取引業者であるため、最新の不動産動向も把握。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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