【重要】新型コロナウイルス感染症への対応について

閉じる

コロナショックでも賃貸不動産の買い時は少し先か? 待った方が良い理由とは

3ヶ月前

ここ数年、不動産価格はかなり高騰していたことから、コロナショックによって賃貸不動産にも買い時が訪れると期待している人も多いのではないでしょうか。

不景気になれば賃貸不動産の価格は下がるのが通常ですが、賃貸不動産の買い時は少し先になるものと予想されます。

そこでこの記事では「コロナショックによる不動産の買い時」について解説致します。

1.コロナショックとリーマンショック時との違い

コロナショックの影響により、連日、企業の売上減少や解雇、倒産といったニュースが報道されています。

新型コロナウイルスの感染拡大は、早くも実体経済に悪影響を与えており、景気の減速は確実に始まっているものと捉えることができます。

景気の停滞は、日本だけでなく世界の各国で生じていますので、このまま行けば世界同時不況に陥る可能性が高いです。

世界同時不況と言えば記憶に新しいのがリーマンショックです。リーマンショックのときは、賃貸不動産の価格が大きく下落するという経験をしました。

そのため、今後、新型コロナウイルスでも不況に陥れば、賃貸不動産の買い時もすぐに訪れると期待している人も多いと思います。

すぐに買い時が来る可能性はゼロではありませんが、リーマンショック時との違いを知り冷静に待ってみることも重要です。

今回のコロナショックとリーマンショック時の状態では、以下の2点が大きく異なります。

  • 金融機関の状態が健全である。
  • 低金利の状態が続いている。

1-1.金融機関の状態が健全である

一つ目として、「金融機関の状態が健全であり、融資が受けやすい」という点が大きな違いです。

リーマンショック時は金融機関が先に破たんしていったことから、不動産投資家が融資を受けたくても借りられない状況がすぐに発生しました。

当時は資金調達ができない不動産投資家が増えたことで購入者が激減し、賃貸不動産の価格が下がっていったのが主な経緯です。

しかしながら、コロナショックでは今のところ金融機関の破たんは見られません。リーマンショックは、先に金融機関がダメージを受け、後に実体経済がダメージを受けた不況という点が特徴です。

今回のコロナショックは先に実体経済がダメージを受けていますが、金融機関はまだダメージを受けていないです。

そのため、不動産投資家は融資を受けようと思えばできる状況であり、購入者が激減することはないと思われます。

1-2.低金利の状態が続いている

二つ目として、「低金利の状態が続いている」という点も大きな違いです。現在の低金利の状態は、2013年頃から行われた日銀の異次元金融緩和政策に端を発します。

リーマンショックは2008年9月でしたので、異次元金融緩和政策の導入はリーマンショック後です。

コロナショックでは、既に最初から低金利の状態となっているため、不動産投資家が購入資金を借りやすくなっています。

しかも不況が色濃くなれば、金利は上がらない可能性が一層強くなります。そもそも金利は景気が良いときは高く、景気が悪いときは低いのがセオリーです。

ところが、近年は日本国内の景気は好景気が続いていましたが、低金利の状態が続くという異例の状況にありました。

本来であれば、好景気が続いていた直近では金利が高くてもおかしくなかった状況ですが、例外的に金利が安かったため、今も不動産投資家は借りやすい状況にあるのです。

不動産投資家がこれからも低金利で購入資金を調達することができるため、購入者が激減するとは考えにくくなっています。そのため、価格は大きく下がらないものと予想されます。

以上のことから、コロナショックはリーマンショックとは異なり、すぐに買い時が訪れるわけではないのです。

2.個人向け住宅の下落が引き金となる可能性はアリ

一方で、賃貸不動産とは異なり、個人向け住宅はすぐに下がっていくことが予想されます。新型コロナウイルスの感染拡大は、解雇や給料の削減等により、個人消費の停滞をもたらすことが懸念されます。

今後、個人消費が落ち込めば、真っ先に影響を受けるのは高級住宅です。不況時には贅沢品の価格から下がるのが一般的ですので、住宅も高級住宅から需要が大きく減退していきます。

例えば、ここ数年、タワーマンションでは上層階の億ションが飛ぶように売れるような状況が続いていました。しかしながら、不況下になればこのような億ションが売れにくくなっていきます。

上層階の億ションの値段が下がれば、必然的に下層階の部屋の値段も下がっていきます。そのため、新築マンション全体の価格が下がります。

新築マンションの価格が下がれば、新築マンションを諦めていた人が新築マンションを買えるようになります。すると、中古マンションを買う人が減るため、中古マンションの価格が下がっていきます。

さらに、新築住宅の価格が下がると、不動産ディベロッパーが高い価格でマンション用地等を購入できなくなります。

すると、次に土地価格が下がります。土地価格が下がれば、新築住宅の価格はさらに下がっていきます。

このように、いったん、住宅価格の下落が始まるとデフレスパイラルが生じ、不動産価格はどんどん下がっていくことが一般的です。

不動産のデフレスパイラルが生じた場合、賃貸不動産だけが高いままというのは少し考えにくいです。

個人向け住宅の下落が引き金となって土地価格も下がっていけば、そのうち賃貸不動産も下がることが予想されます。

したがって、今は金融機関が健全で低金利であっても、いずれは賃貸不動産も価格が下がっていくことが十分に考えられるのです。

3.買い時は2~3年先か

結局のところ、賃貸不動産の買い時は2~3年先に訪れるのではないかと予想されます。

ここで、過去の東京の地価公示価格と日経平均株価の推移を示します。

出典:東京都地価公示平均価格:国土交通省公表による公示地価、日経平均株価:NIKKEI

グラフは、青のラインが土地価格で、赤のラインが株価です。グラフの動きを見てみると、土地価格は株価に遅れて波が訪れていることが分かります。

株価は景気変動に敏感であるため、すぐに値動きを示します。コロナショックの影響で、既に株価は乱高下を繰り返していますが、不況時にいち早く値下がりするのは不動産ではなく株価です。

不況時には、まず株価が大きく値下がり、不動産価格はその1~2年後に下がります。まずは住宅価格の下落が予想されますので、その後に賃貸不動産の価格も下がると思われます。

したがって、賃貸不動産の買い時は2~3年先になると考えておけば良いでしょう。

まとめ

以上、コロナショックによる不動産の買い時について解説してきました。

賃貸不動産は2022年あたりから買い時に転じることが予想されます。買い時は少し先ですので、もう少し待ってから買うようにすることをおすすめします。


竹内英二

不動産鑑定士・賃貸不動産経営管理士。不動産開発業務や不動産コンサルティング業務を経験し不動産投資の分野に精通している。代表取締役を務める(株)グロープロフィットは、不動産鑑定士事務所及び宅地建物取引業者であるため、最新の不動産動向も把握。

この記事のタグ

        

あなたにおすすめの記事

新着記事

賃貸経営お役立ち情報【PR】

賃貸経営お役立ち情報【PR】

お電話でも受付中

入力方法が分からない場合など、お気軽にお問い合わせください。

0120-112-180

無料!お電話で問い合わせる

受付時間:9:30~18:00
月~金曜日(祝日・年末年始を除く)