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Q.120年ぶりの民法改正。何に気を付けるべき?

8ヶ月前


2020年4月に施行される民法改正で、賃貸借契約に関するルールも変更になるかと思います。築古物件を多く所有しているため、もしかしたら影響を受けるのではないかと不安に感じています。例えば「修繕に関する要件の見直し」や「原状回復義務及び収去義務等の明確化」などの改正を受けて、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか?これらに限らずみなさんが実践されたことがあれば、教えてください。


特に設備に関することは、オーナーが自主的に動くことが大切

今回の回答者:元ポスドク理系大家さん

2016年10月に初めての物件を購入した駆け出しの兼業大家さん。その後の進展は急テンポで、現在の所有物件は、区分2室、戸建2戸、アパート2棟。理系のポスドク経験を活かした理論的な不動産経営が持ち味。

元ポスドク理系大家さんからのアドバイス

■特に自主管理している物件の場合は、入居者との連絡手段を複数用意しておくことが大切。また、管理会社に委託している場合でも任せきりにしないでいたいですね。
■修繕の必要を確認したら迅速に対応するのがいいでしょう。仮に入居者が待ち切れずに自分で修繕した場合、それがオーナーの意図に反していると金銭的なトラブルにつながりかねません。
■入居者が通常損耗や経年変化を元に戻す義務は負わないことが明文化されました。特約条項などを見直しておく必要があります。


私の場合、所有している物件が築古のものが多いので、今回の民法改正はとても気になるところです。所有物件の管理については、管理会社に委託しているものと自主管理しているものとがあります。自主管理しているのは戸建ですね。民法改正に伴って気をつけなければならない点は、この二つで少し異なってきます。自主管理の場合は、まず日頃から入居者の方と連絡を取りやすい状態にしておくことが大切。例えば電話だけではなく、メールやLINEでのやり取りをできるようにしています。管理会社に委託している場合は、何かあれば私に連絡が来るので、ある意味安心です。ただし、管理会社に対応を任せきりにしないこと。そしてなによりも重要なのは、トラブルがあった場合には迅速に動くこと。これに尽きると思います。

さて民法についてですが、まず「修繕に関する要件の見直し」という項目があります。これは借主が貸主に修繕が必要である旨を通知したり、貸主が修繕が必要だと知ったのに、相当の期間修繕しなかった場合について言及しています。この場合、借主が修繕したとしてもその責任は追及されません。結果としてはオーナーが意図しない修繕がなされてしまい、その後の費用負担についてトラブルになるケースが考えられるので、気をつけなければなりません。私は兼業大家なので、トラブルに自分だけで迅速に対応することが難しいと思っています。ですから管理会社以外にも、多能工の方や業者を別途確保するようにしています。また「原状回復義務及び収去義務等の明確化」については、借主は通常損耗や経年変化を元に戻す義務は負わないことが明文化されたので、例えば「畳表の取替費用」などは特約としない限り、借主に負担してもらうことが難しくなりますね。

いずれにしても、改正された内容は4 月以降の賃貸借契約から適用されるので、自主管理している物件について、契約書のひな型の見直しをしました。築古物件のオーナーにとっては何かと影響の大きい民法改正だと思います。正直なところ不安はありますが、オーナーがいかに主体的に対応することがカギとなってくるのではないでしょうか。


担当不動産会社や管理会社と連携を取ることが大切

今回の回答者:河野一美さん

1990年代半ば、父親が他界し、自宅が併設されたテナント物件1棟を相続。2000年代初頭には東京都文京区に重量鉄骨造のアパートを購入。約10年後、不動産投資ブームが過熱し始めた頃に売却し、約25%もの売却益を得る。2000年代半ばには東京都東村山市に木造アパートを新築。現在、7棟の物件を所有。

河野一美さんからのアドバイス

■保証人との契約が書面化されますが、少し煩雑な部分もあるので、一度、お付き合いのある不動産会社や管理会社にご相談されることをお勧めします。
■保証人に対して賃借人に関する情報提供義務が生じました。滞納などの状況を書面化すると同時に、その人が本当に保証人なのかを確認しておくことも重要です。
■滞納家賃の消滅時効期間が統一されました。いろいろな解釈の仕方があるかもしれませんが、基本は、滞納があるかないかをしっかりチェックし、あれば催促して、きちんと回収してためないこと回収していくことが基本です。


まず、保証人との契約の書面化です。民法改正後は、賃貸借契約において個人保証人と保証契約を締結する場合は、滞納家賃、その利息や遅延損害金、違約金・損害賠償などを含め、当該保証人が負う可能性のある限度額(最大限度額)を書面で明確にする必要があります。ただ賃貸人が自主管理でない限り、仲介会社が契約書を作成するパターンが多いかと思います。仲介会社は、ウサギのマークの公益社団法人「全日本不動産協会」や、鳩のマークの公益社団法人「宅地建物取引協会」などのフォーマットを使用することが多いようです。決めごとが多くなっているのが実情なので、特約のつけ方などの細かいことを相談しながら決めていくのがいいでしょう。ただし、自動更新になっている場合は、従来のままでも問題ありません。

この改正で、賃貸人から保証人に対して、情報を提供する義務が生まれました。例えば、保証人から、賃借人の支払い状況を質問された場合、本人の同意がなければ、回答することができませんでした。しかし、これからは保証人から請求があれば、遅滞なく家賃の履行状況や家賃の滞納額についての情報を開示しなければなりません。今後は、賃借人の滞納家賃についても、書面などで伝えておく必要があるでしょう。ここで注意しなければならないのは、個人情報を慎重に扱うこと。連絡先が本当に保証人なのかどうかの確認をしましょう。また、個人情報をどこかに置き忘れたりしない事は当然ですが、不要になった契約書の廃棄にも気を使ってください。

そして、滞納家賃の消滅時効期間が統一されました。(1)権利を行使できることを債権者が知ったときから5年間。(2)客観的に権利を行使できるときから10年間。このように定められました。まず滞納家賃は毎月小まめにチェックすることが大切。未納があれば即座に催促してください。滞納させないことが肝心です。家賃の振り込みの遅れが続く場合は、理由を聞いて、対策を、管理会社や保証人を交えて相談してください。また、入居時の際に審査をきちんと行いましょう。私の場合は保証会社をつけるようにしています。

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