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札幌にこの人あり! 3年間で新築物件10棟を実現したスーパー大家さん【外村真美さん】

1年前

自分の軸を確立し、納得のいく方法を実践し続けることが大切!

大手総合化学メーカーを退職後、大学院で国際広報メディアを専攻していた才媛は、思いがけないきっかけから、全く縁のなかった不動産の世界に飛び込んだ。そして、わずか3年ほどの間に、新築物件を10棟保有するまでに規模を拡大。高い入居率で経営を続けている。今回ご紹介するのは、このような異色の経歴を持つ外村真美さんだ。賃貸経営の原点には、家族・親族との絆とともに、生まれ育った街である、北海道・札幌市への思いがあるという。そんな彼女の経営遍歴の全貌に迫る。

【外村さんが代表を務める法人「ロワエール」のホームページ】


スーパー大家ヒストリー

2011年春…祖父の土地・建物をどうすべきかが親族間で話題に。9月、法人を設立。法人が祖父から土地・建物を相場価格で購入。

2012年3月…第1号物件「ロワ プルミエ」が竣工。

2014年3月…ペット可物件「ロワ コピーヌ」が竣工。

2019年3月現在、10棟を保有。


「祖父母の思いが詰まった土地を幸せな形で生かしたい」という思い

2019年3月現在、私は地元・北海道札幌市で10棟の物件を保有しています。いずれの物件も施工から関わり、競合物件との差別化を図りながら、順調に経営しています。しかし、もともと不動産に関心があったわけではありません。20代後半だった2011年、ある親族の事情がきっかけとなり、賃貸経営に取り組み始めました。

当時、祖父は一人暮らしをしていましたが、高齢ということもあり、私の両親の家に同居することになりました。祖父が住んでいた一軒家は土地付きで、どちらも祖父が保有していました。そこで親族間の話題になったのが、「その土地付き一軒家を今後どうしていくか?」ということです。「賃貸駐車場にする」「売却する」といった案が出ましたが、なかなか結論は出ませんでした。

祖父の家は、お盆やお正月などに親族みんなが集まった思い出深い場所です。私には、たとえ建物は取り壊したとしても、土地は大切にしたいという思いがありました。祖父はもちろん、両親、おじやおば、従兄弟姉妹たちの気持ちも、私とほぼ同じだったと思います。

そうした中、知り合いの不動産会社さんが「その立地であれば、小さいけれど賃貸マンションが建てられますよ」と提案してくださったことがきっかけで、賃貸経営というビジネスの存在を知りました。「賃貸経営をすれば、祖父や亡くなった祖母の思いが詰まった土地で生活を楽しんでくれる人たちが増えていく」。私にはそうしたイメージがふくらみ、賃貸物件の経営者! と決意しました。

また、地域に貢献したいという思いもありました。私は、新卒で大手総合化学メーカーに就職しましたが、仕事で知り合う世界各国の営業マンは、みな若いながらも裁量権を持ち、弁舌さわやかに自社の強みを的確にPRしていました。一方、日本企業、特に地方の企業には、「よいモノは黙っていても、誰かが必ず認めてくれる」といった感覚があると思います。

海外の営業マンとの交流を通し、私はそうした日本人の文化や気質に改めて奥ゆかしさを感じるとともに、「グローバル化が進む中、日本はこのままで大丈夫だろうか?」といった思いを抱くようにもなりました。考えてみれば、私の故郷・北海道も、その魅力を十分に発信できているとは言えません。「日本の地方都市の魅力をPRし、地方を元気にするお手伝いができないだろうか?」という思いが日に日に強くなっていったのをよく覚えています。

そこで、地方都市の魅力を世界に発信する方法を学ぶべく、会社を退職し、地元にある国立大学の大学院で国際広報メディアを学ぶことにしました。安定した収入を手放すことに不安がなかったと言えば嘘になりますが、私にとって仕事とは、あくまでも自分らしく生きるためのツールです。本当にやりたいことが他にあるのに、そこから目を背けて会社勤めをするほうがつらいと思いました。

親族間で祖父の不動産の取り扱いが話題になったのは、国際広報メディアを学ぶ中で、地元への思いがますます強くなっていた時期でした。賃貸経営とは、生活に欠かせない居住空間の創出を担うビジネスです。それなら、国際広報メディアと方法は異なるけれども、地元の活性化を後押しするという点では共通していると感じました。

エリア選定のポイントの1つは、最寄り駅の「強」「弱」!

2011年9月、私は賃貸経営を始めるべく、大学院生時代に起業し、法人を設立しました。法人を設立して最初に行ったのは、祖父の土地・建物を相場価格で購入することです。祖父への敬意の示し方として、不動産の「相続」をするのではなく、「正当な売買」をしようと考えました。そして、法人として購入した土地に、物件を建てることを当面の目標としました。

一方で、長期的な展望も抱いていました。それは、「前職の最終的な年収と同じ金額のキャッシュフローを、前職の勤続年数と同じ期間で得られるようになる」というものです。そこで、家賃の下落や融資の返済額の増加などをシビアにシミュレーションしながら、目指すキャッシュフローを達成するために必要な物件数を計算。算出されたのが、現在の保有棟数である10棟でした。

経営者として最初に取り組んだのは、金融機関まわりです。私の場合、20代後半の大学院生が億単位の融資を求めるという、非常にイレギュラーな属性で、金融機関の担当者さんから融資を前向きに検討してもらうためには、私のビジネスプランの概要が分かるような資料を用意する必要があると考えました。

そこで、想定される収支を始め、物件の最寄り駅の乗降客数、想定される入居者層や周辺の賃貸需要などをまとめた資料を作成。さらに、前職でのキャリアを始め、北海道や地方都市への思いも書き添えました。しかし、融資の扉はなかなか開きませんでした。まれに融資に前向きな金融機関があっても、「団信などをつけて個人でお願いします」というところがほとんどであり、法人への融資には非常に消極的でした。

それでも諦めずに金融機関への訪問を続けた末、ある都市銀行の担当者さんにめぐり会うことができました。その担当者さんは、私の話に親身になって耳を傾け、法人に融資をしてくれたのです。

そうして2012年3月、私の第1号物件であるRC造1K11室のマンション「ロワ プルミエ」が完成しました。心がけたのは、必ずしも高収入ではない人でも入居しやすくすることです。もちろん、家賃は周辺相場を考慮し、リーズナブルな設定にしましたし、室内には、入居者に大きな家具がなくても生活できるよう、収納を増やしました。

また、物件の近くには、大型スーパーやコンビニエンスストアがあるため暮らしやすく、駅からの導線にもさまざまなお店が建ち並んでいるので、歩くのが楽しく、それほど距離を感じさせません。そうした立地面の強みが、土地の狭さをカバーしてくれていることもあり、単身者向けであるにも関わらず、ほとんどの部屋で長期入居が実現しました。物件の経営が順調だと、法人としての実績も積み上がり、金融機関との融資交渉も行いやすくなりました。

そうした中で、私はエリアを厳選しながら、物件を着実に増やしていきました。北海道では、天候の影響を受けにくい地下鉄の駅に近いエリアは、JRの駅に近いエリアよりも需要がありますが、その中にも「強い」「弱い」があります。「強い」駅とは、周辺に活気がある駅、「弱い」駅とは、周辺がなぜか栄えていない駅です。

私の場合、札幌市は地元なので、エリアの「強弱」は何となく感覚的に分かりますが、気になるエリアがあれば、土地勘だけに頼らず、最寄り駅の雰囲気を実際に見学し、周辺を歩きました。そうして本当に自分が納得できるエリアに絞り、物件を建てていきました。立地は、内装と違い、後で変更ができません。「まあ、いいかな」と中途半端なところで妥協してしまうと、入居づけに苦戦するなど、のちのち大変な思いをすることになりかねないと考えています。

ただし、エリアの課題を認識した上で、それでも「そこに物件がほしい」と思ったこともあります。そうした物件では、課題を乗り越えるための特色を打ち出しました。

例えば、2014年に建てたRC造1LDK・16室のマンション「ロワ コピーヌ」は、大きな道路に接した分かりやすい立地であり、また、周辺は街灯や店舗が多く、夜でも不安なく歩ける環境でしたが、最寄り駅が必ずしも強くないという課題があったため、「ペット可」という付加価値をつけました。

これなら、夜、女性一人でもペットを散歩させやすいと考えました。また、独身でもペットと共生している人が増えているので、そうした人たちの需要に応えたいという思いもありました。

一人暮らしの経験を生かし、入居者目線に立ったプランニングを推進

おかげさまで、賃貸経営を始めて3年後の2015年3月、保有物件数10棟という目標を達成することができました。短期間にこれだけ規模を拡大できたのは、いずれの物件も入居率が高く、法人としての実績が金融機関から評価されたことが大きいのですが、そうした順調な経営を実現できた要因は、2つあると考えています。1つは、さきほどお話しした立地です。賃貸需要があり、「強い」エリアの物件であれば、必然的に空室のリスクは下がります。

もう1つは、管理業者さんの力です。私は、施工でお世話になった会社の管理部門か、施工会社と関連のある管理会社に物件の管理をお願いしています。入居づけの新しいアイデアを出してくれたり、時期によっては家賃の値上げを提案してくれたりと、頼りになる管理業者さんが少なくありません。

冒頭にお話ししたとおり、私の物件はすべて新築です。新築物件の最大の強みは、「プランニングの段階から関われること」だと、私は考えています。自分が提供したい空間を、不動産会社さんや建築業者さんと一緒に検討することができるので、金融機関に融資交渉をする際、物件全体のコンセプトを示しやすくなりました。

プランニングにおける私のこだわりポイントは、入居者さん目線に立つことです。例えば、私が保有するすべての物件には宅配ボックスを設置しています。なぜなら、忙しく働いている入居者さんの場合、平日の再配達指定がとても難しく、宅配便を受け取れないことがあるからです。サラリーマンとして一人暮らしをしていた頃、私もそうした経験を何度もしました。また、私が賃貸経営を始めた頃、札幌市には宅配ボックスが設置された賃貸物件は少なく、物件としての魅力を高めることにも繋がったと思います。

そして、くつろげる空間にすることも、プランニングで重視しています。私にとっての「よい住まい」とは、素の自分に戻れるというか、いわゆる「OFF」になれる場所。格好よく、おしゃれな物件は、どこか緊張感が漂い、外にいる時と同じように絶えず「ON」でいるように強いられている気がします。そこで、占有部分・共用部分ともに、ゆったりと落ち着いた雰囲気を醸成できるよう、広さや壁紙などを工夫しています。

もちろん、利回りは築古物件のほうが高くなりますが、築古物件は築年数が経過しているだけ、傷んでいることが多く、配管や構造上の課題などを見極め、適切に処置しなければなりません。起業した当時の私には、そうしたノウハウを持ち合わせていなかったので、収益性だけを追求し、安心・安全な暮らしが提供できなくなってしまっては本末転倒だと考えました。

また、新築物件では、物件の建築や売買、内装業者さんなど、さまざまな人たちが関わることで、地域に根ざした事業を展開できているという実感があります。地域経済を少しでも活性化させることができているのなら、地域貢献への思いをきっかけの1つとして賃貸経営を始めた私としては、経営者冥利に尽きる喜びです。

時代や社会の動きとともに、経済状況は変化します。例えば、私が賃貸経営を始めた2011年は、2008年に起きたリーマン・ショックから社会が立ち直りつつある時期でした。金融機関も、少しずつ融資の獲得に動き出していたのだと思います。定期収入のない大学院生だった私が最初の融資を引けたのは、時期的な幸運も大きかったのかもしれません。

また、そもそも賃貸経営の方法は、目的に応じて無数にあります。そのため、以前、他者が行って上手くいった方法が、現在行おうとしている人にとって幸福をもたらすとは限りません。最近では、セミナーの講師として招かれることもありますが、そうした際にも、私は自分の経験しか語れないとお伝えしています。他者はあくまでも他者であり、自分は一人しかいません。なので、初心者の人には、自身の軸を設定していただきたいと思います。何事もそうかもしれませんが、賃貸経営にも「ぶれない自分」が必要だと、私は考えています。


明日からまねしたいスーパー大家のワザ

エリア選定のチェックポイント

エリア選定の基本にして極意は、「現地を歩く」です。もちろん、Google Mapなどをチェックすれば、どこに何があるといった大まかな情報の把握はできますが、エリア固有の「空気感」「肌感覚」までは分かりません。なので、土地勘のないエリアであればもちろん、土地勘のあるエリアであっても、必ず現地に足を運びましょう。

私は、少なくとも昼と夜の2回は現地を歩きます。また、北海道の場合は、夏と冬では大きく環境が変わります。例えば、最寄り駅から徒歩10分の物件は、夏であれば問題ないかもしれませんが、冬の吹雪の中、それだけの距離を歩くとなると一大事になるので、季節の違いを想定することも大切になります。

ほかにも、インターネットで、人口比率や男女比、年齢層、駅の乗降客数といった客観的・信頼できるデータにアクセスできるので、チェックを忘れずに行いましょう。

ペット可物件の工夫

ペット可物件にすれば、比較的簡単に他物件との差別化を図れますが、私はなかなか踏み切れませんでした。なぜなら、臭いや傷などにより、物件が傷みやすくなるからです。そうした課題を克服するため、壁紙を上下半分に切り分けて貼り、下だけを張り替えられるようにするといった工夫をしています。また、ペットにかじられないよう、コンセントの位置は高くしています。

管理業者さんのモチベーションを高める秘訣

管理業者さんは、賃貸経営のパートナーとして非常に大切な存在です。委託された物件の管理を自分事として捉え、清掃を始めとする日常的な業務、仲介業者さんへの営業といった、空室が出た際の業務に意欲的に動いてくれれば、大家さんにとってこれほど強い味方はいないでしょう。なので、管理業者さんとそうした関係を築くために、私が重視しているポイントは2つあります。

1つは、コミュニケーションを密にすることです。管理業者さんに何かしていただいたら必ずお礼を言う、物件に対する自分の思いを伝え、力を貸してほしいと呼びかける。そうした繰り返しの中で、信頼関係は育まれていくと思います。

もう1つは、管理業者さんにある程度の裁量権を持ってもらうことです。物件オーナーの指示を受けて動くよりも、自分で「今は攻め時だな」などと考えたほうが、管理業者さんとしてもやりがいを感じてくれるのではないかと思います。もちろん、「きちんとオーナーの指示があったほうが動きやすい」という場合には、こまめに指示を出しています。

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