GW明けに増える離職の兆候とは?新入社員の離職意向から見る人材定着の課題と企業のズレ
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GW(ゴールデンウィーク)は、多くの人にとって仕事から一度距離を置き、働き方を見直すタイミングです。
特に新入社員にとっては、入社後の環境や働き方を振り返るきっかけとなり、「このまま働き続けていいのか」と考える人も少なくありません。
近年では、五月病やGW明けの退職といったキーワードに象徴されるように、早期離職や人材定着の課題が注目されています。
実際に、マイナビの「新入社員の意識調査(2025)」によると、入社2ヶ月時点で約37%が「辞めたい」と感じていることがわかっています。
企業側は賃上げや制度整備などの施策を進めているにもかかわらず、なぜこうしたズレが生まれるのでしょうか。
本記事では、GWというタイミングを切り口に、新入社員の離職意向の背景と、企業と社員の間にある“見えにくいズレ”について整理します。
新入社員の意識調査(2025)
調査期間:2025年6月20日(金)~6月23日(月)
調査方法:WEB調査を実施
調査対象:2025年卒の新入社員を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名(内訳:22歳~23歳の男性400名、女性400名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
GWは“働き方を見直すタイミング”と言われる理由
GWは長期休暇の中でもまとまった時間を確保しやすく、仕事から一度距離を置いて自分の生活や働き方を見直す機会となります。
特に新入社員にとっては、入社から1〜2ヶ月が経過し、実際の業務や職場環境を経験したうえで「想像とのギャップ」を感じやすい時期でもあります。
例えば、
・思っていた業務内容と違う
・職場の雰囲気に馴染めていない
・生活リズムが想像以上に厳しい
といった違和感は、日々の忙しさの中では見過ごされがちです。
しかし、GWのように一度立ち止まる時間ができることで、それらの違和感が明確になり、「このまま続けていいのか」という判断につながりやすくなります。
つまりGWは、単なる休暇ではなく“働き続けるかどうかの判断が行われるタイミング”と言えるのです。
企業は定着施策を進めているが、なぜズレが生まれるのか
近年、多くの企業が人材定着に向けた施策を強化しています。
賃上げや福利厚生の充実、働き方改革など、待遇や制度面の改善は確実に進んでおり、企業側の努力は年々強まっています。
また、就職活動においては福利厚生を重視する学生が多く、制度への期待値自体も高い傾向にあります。
しかし、その一方で、早期離職や離職意向の高さといった課題は依然として解消されていません。
この背景には、企業と社員で「何をもって満足とするか」の評価軸が異なっているという構造があります。
企業は“条件の改善”を進めているのに対し、社員は“日常の実感”で働きやすさを判断しているため、このズレが定着につながらない要因となっている可能性があります。
それでも“辞めたい”と感じる理由|新入社員のリアル
2025年の新入社員調査では、入社2ヶ月時点で約37%が「辞めたいと思ったことがある」と回答しています。
さらに注目すべきは、初任給が上昇しているにもかかわらず、「一人暮らしをするには厳しい」といった声が一定数見られる点です。
例えば、
・家賃や生活費の負担が大きい
・通勤時間が長く、平日の余裕がない
・想像以上に可処分時間が少ない
といった“生活面の負担”が、日々の満足度に影響しています。
また、退職代行サービスに対する肯定的な意見も多く、離職に対する心理的ハードルが下がっていることも特徴です。
このように、「条件は悪くないはずなのに続けられない」という状態が生まれており、その背景には生活実感とのギャップがあると考えられます。
企業と社員のズレの正体は“制度と日常体験のギャップ”である
では、企業と社員の間にあるズレの正体はどこにあるのでしょうか。
企業側は、給与や福利厚生、制度の整備といった“条件面”を重視して施策を講じています。
一方で社員側は、「働きやすさ」や「続けやすさ」といった日々の実感、つまり“生活の中での納得感”を重視しています。
例えば企業側は、
「給与を上げた」「制度を整えた」と評価しますが、
社員側は、
「通勤がきつい」「生活が回らない」「余裕がない」といった日常体験で判断しています。
このように、“良くなっているはずの制度”と“実際に感じている負担”の間にギャップがあることで、納得感につながらず、結果として離職意向が生まれている可能性があります。
人材定着に影響する“生活の納得感”とは
こうしたズレを考えるうえで重要なのが、「生活の納得感」という視点です。
例えば、
・通勤時間の長さによる疲労
・生活環境の不便さ
・働き方と日常生活のバランス
といった要素は、制度としては見えにくいものの、日々の満足度に大きく影響します。
これらは一つひとつは小さく見えますが、日々積み重なることで「働き続けられるかどうか」の判断に大きく影響します。
特に新入社員のように環境変化が大きいタイミングでは、この“日常の負担”が想像以上にストレスとなりやすいのです。
では、企業はどこを見直すべきか
ここまで見てきたように、定着課題の背景には「制度と実感のズレ」が存在しています。
そのため、企業が今後見直すべきなのは、制度の充実だけでなく、社員が日常の中でどのように働いているかという視点です。
特に、働き方や生活環境といった“日々の体験”に目を向けることで、これまで見えにくかった課題が明確になる可能性があります。
では、こうしたズレはどのように解消すればよいのでしょうか。
実は、定着課題の多くは「制度の問題」ではなく、
人間関係や成長実感、そして日々の生活環境といった“見えにくい要因”に起因していることがわかっています。
こうした要素を見落としたままでは、
どれだけ施策を打っても定着につながらない可能性があります。
次の記事では、最新調査をもとに、
企業が見直すべき具体的なポイントについて詳しく解説しています。
▶人材定着の鍵は住環境?最新調査から解決策を読み解く
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