2020
09.03

マイナンバー制度って意味はあるの? 海外の成功例を知る

2016年1月に運用がはじまってから、4年以上の歳月が経った「マイナンバー制度」。当初、暮らしが便利になると話題になっていましたが、現在、大きな変化を実感している方は少ないのではないでしょうか。企業の担当者などは、制度導入により管理業務が増え「面倒なことばかりで、これって本当に意味があるの?」といった疑問を抱いている場合も……。そこで今回は、マイナンバー制度を導入したことで実際に暮らしが便利になった海外の成功事例をご紹介します。

1.北欧最大の国、スウェーデンの場合

面積はおよそ45万㎢、日本の約1.2倍という広さの土地に約1000万人が暮らしているスウェーデン。消費税は25%と税金の高い国ではありますが、医療や教育といった多くのサービスを無料で受けることができる福祉国家です。

1947年から個人識別番号の制度が導入され、なんと1960年代には既にデジタルデータ化を開始。現在、税務署が市民に付与するナンバーには、氏名や住所といった基本情報以外にも、銀行口座、クレジットカード、自動車登録など、幅広い個人情報が紐づけられています。

その恩恵は大きく、例えば児童手当などの給付金は個別申請をせずとも自動で支給。日本では非常に面倒な手続きが必要である確定申告も、スウェーデンでは国税庁が全て計算し、書類を作成してくれるため、スマートフォンなどでチェックするだけで簡単に済むのだそうです。

それに対し、日本の一部の自治体では「オンライン申請された特別定額給付金のデータをわざわざプリントアウトし、人力作業で確認していた」というニュースも記憶に新しいところです。マイナンバー制度が正しく機能すれば、さまざまな手続きがスムーズになるはずなのですが……。

2.電子国家として注目されるエストニアの場合

日本と共通点の多いエストニアは、少子高齢化が社会問題であり、天然資源にも乏しいというバルト三国のひとつ。日本と似た環境ではありますが、行政のデジタル化では大きな差が開いています。

1990年代、旧ソビエト連邦から独立したエストニアは、すぐにデジタル化政策を推進。現在、「e-ID」という個人登録ナンバーを利用すれば、99%の行政サービスがオンラインで完結するといわれています。身分証明書としてはもちろん、EU内で使用できるパスポート、運転免許証、健康保険証、交通機関の支払いなど、幅広い用途で利用が可能。民間企業も積極的に活用しており、ポイントカードなどの機能も集約されています。

いっぽう日本のマイナンバー制度は、社会保障、税金、災害対策の3分野に限ってのもの。こちらは個人情報の漏えい、成りすましなどの問題を防止するための手段といいますが、そのせいで利便性が向上していないのであれば、本末転倒なのかもしれません。

3.まとめ

2020年7月末日の段階で、日本のマイナンバーカード交付率は約18.2%(総務省Webサイト「マイナンバーカード交付状況について」による)。新型コロナウイルス対策の給付金支給により、申請を行う方が増えているようですが、まだまだ普及しているとは言い難いのが現状です。9月1日からは、マイナンバーカードにキャッシュレス決済サービスを紐づけることで最大5000円のポイント還元を行う「マイナポイント」もスタート。制度開始時から問題となっていたセキュリティ対策は十分なのか、若干の不安は残りますが……今後の発展に期待したいと思います。

そんなマイナンバー制度のように、たとえ優れた取り組みでも環境が整っていなければ、その恩恵にあずかることはできません。新型コロナウイルスの影響で急速に普及した、テレワークでも同様のことがいえるでしょう。

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