2020
02.14

「敷金礼金なし」「初期費用なし」物件のデメリットとは?

部屋を借りるために物件を探している人にとって、「敷金礼金なし」という物件は魅力的に見えますね。引っ越しにはさまざまな費用がかかりますから、賃貸契約時の費用が少しでも抑えられるとうれしいものです。しかし、敷金礼金がゼロになるということには、その「理由」があることを頭に入れておかなければいけません。敷金礼金なしになっている物件の理由やデメリット、検討する際の注意点について紹介します。

1.敷金・礼金とは

賃貸物件を初めて借りる場合だと、敷金や礼金といった言葉を耳にしたことはあっても、意味までよくわからないという人は多いのではないでしょうか。まずは敷金や礼金とはどういうものかについて説明しましょう。

1-1.敷金

敷金とは、賃貸物件を契約する際に支払う、いわば保証金のようなものです。入居してから退去するまでの日常生活の中で、傷や汚れ、設備機器の故障・劣化などがどうしても出てきますから、退去する際にこうした部分を修理し入居時の状態に戻す「原状回復」を行うためにプールしておくお金です。

もし家賃を滞納することがあれば、敷金から補塡(ほてん)するケースもありますが、これは物件ごとの契約内容によって異なります。原状回復にかかる費用が敷金の中で納まる場合は、退去時に差額が返金されます。

1-2.礼金

礼金とは、その名の通り物件のオーナーに対してお礼の意味で支払うお金です。賃貸物件が少なかった時代に「貸してくれてありがとう」という気持ちを込めて大家さんに渡していた慣習が、現代にも残っているのです。

オーナーにお礼の気持ちとして渡すものなので、敷金とは違って退去時に返ってくることはありません。

1-3.敷金も礼金も初期費用のひとつ

初期費用とは、賃貸物件を契約する際に支払う費用で、敷金や礼金の他に物件をあっせんしてくれた不動産会社に払う仲介手数料、万が一の火災時に建物が保証される火災保険などを含んでいます。物件によりますが、前家賃として契約時に1か月分の家賃が初期費用に加算されているケースもあります。

初期費用は地域や物件によって差が大きいですが、仮に敷金・礼金が家賃の1~2か月分、仲介手数料が家賃の1か月分だったとすると、契約時に少なくとも家賃3~5か月分のお金が必要だと覚えておきましょう。例えば家賃が5万円の物件だと、15~25万円を一括で支払うことになります。

2.敷金礼金なし物件はメリットが大きい?

家賃3~5か月分の初期費用というのは決して安い金額ではありません。大きな負担だと感じる人にとっては、初期費用がない、つまり敷金や礼金がない賃貸物件は魅力的ですね。

しかし、敷金や礼金がゼロだからと契約を急いでしまう前に、客観的に考えてみましょう。初期費用がかからない物件ということは、何らかのデメリットがあるかもしれません。

例えば物件のオーナーは、家賃収入を手にしたいので所有している賃貸物件が常に満室であってもらわないと困ります。空室のままという状況をなくして入居してもらうには、借りやすさを考慮する必要があるわけです。つまり、敷金や礼金ゼロという物件は、一般的な敷金や礼金を設定したのでは借り手がおらず、空室期間が延びてきている物件ということかもしれません。築年数や立地、家賃、設備の機能、部屋の向きなど、何らかのデメリットがあって、入居者がなかなか決まらない問題が隠れている可能性がある場合があります。

賃貸物件に求める条件は人によって違いますから、契約時の初期費用が安ければ多少古くて狭くてもいいという人にとっては、メリットを享受できるかもしれません。一方で、築年数や設備の機能や利便性などにこだわりがある人にとってはデメリットになるでしょう。費用とその後の生活のしやすさを比較して、予めよく検討する必要があります。

3.敷金礼金なし物件のデメリット

一般的に、敷金や礼金などの初期費用がない賃貸物件はメリットよりもデメリットのほうが大きいといわれています。その主な理由を3つ挙げます。

3-1.家賃が相場より高い可能性がある

敷金や礼金がない賃貸物件は、前述したように契約しやすくするために条件を緩和している物件です。その反面、相場より家賃が高めになっているケースがあります。敷金や礼金をゼロにしている分を家賃に加算しているためでしょう。

物件のオーナーにとっては空室をなくすために賃貸契約をしてもらうことが目的ですので、見た目上は敷金礼金をゼロにして、ゼロにした敷金や礼金分は数年で回収できるよう家賃に上乗せしていることがあるかもしれません。

借りる側からすると、家賃は物件を借りている限り支払い続けなければならないものですから、長期間住めば住むほど結果的に相場より高い費用を支払うというデメリットがあります。「敷金礼金ゼロ」という言葉だけに踊らされず、家賃が同等条件の他の物件と比べてどうなのかという点をしっかりチェックしておきましょう。

3-2.退去時の原状回復費用が高くなるデメリット

敷金は退去時の原状回復費用に充てられるということは初めにお伝えした通りです。敷金を支払って入居していれば、退去時によほど大きな汚れや傷などをつけていない限り敷金の範囲内で原状回復できるのが通常です。

しかし、敷金礼金がなく初期費用ゼロの物件だと、退去時に原状回復やハウスクリーニングなどの費用を実費で請求される可能性が生じるデメリットがあります。退去時には、次の入居物件の初期費用や引っ越し費用などで何かと物入りの状態なのですから、妥当な金額なのかを判断するためにもきちんと明細を出してもらって内容をよくチェックしましょう。

3-3.物件の選択肢が少ないというデメリット

少しずつ増えてきてはいるものの、敷金や礼金がない賃貸物件は敷金や礼金がある賃貸物件と比べるとまだまだ少ないです。住みたいエリアや築年数にこだわりがある場合は、敷金や礼金がない賃貸物件自体が候補からなくなってしまうというデメリットがあります。

また、物件の候補が見つかったとしても、前述したように「敷金や礼金を設定すると借り手が見つからない」物件の可能性は高いです。古い、狭い、日当たりが悪い、設備が使いづらいといったデメリットがあるかもしれませんから、下見の際には立地や部屋の状態などをしっかり確認しましょう。

4.マンスリーマンションという選択肢

敷金や礼金など初期費用がない賃貸物件ではこれというものがなかったり、気に入った物件が見つかったが敷金や礼金があるという場合は、「マンスリーマンション」から物件を選んでみるのもひとつの方法です。マンスリーマンションは、敷金礼金などの初期費用が必要ありません。家具や家電も初めからついているので、引っ越しも楽で、手軽に新生活をスタートできるかもしれません。

5.まとめ

最近増えてきている敷金礼金ゼロの賃貸物件は、契約時の費用が少ない反面、ここで紹介したようなデメリットもあります。初期費用が少ないからと契約を急いでしまうのではなく、敷金や礼金の意味と、なぜそれらがゼロなのか、物件の条件をよくチェックしてから検討することをおすすめします。

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